不妊クリニックを卒業するはずだった日の長い長い1日
体外受精4度目の挑戦で、順調に迎えた妊娠8週目。
受付で「本日、紹介状をお渡ししますから」と言われ、いよいよ卒業なんだ!
と喜びが湧き上がってきました。
先週に心拍確認、いよいよ卒業、転院先の病院も決めていました。
不妊クリニック卒業かと思うと、長い待ち時間も苦になりません。
私の番がやってきて、内診室へ。
これまでの体外受精後では不安だった内診。
ですが、今回は順調・順調で、1度も不安もなく、安心していました。
「前回、心拍が確認できて、今日で8週目!卒業ですね!」
先生の声は今日も温かく感じます。
しかし、内診が始まり、空気は一転。
先生の声は曇り始めました。
「んーーーーーー」
モニターを見ると、先週とは明らかに違うことに気づきました。
私の手が震えだしました。
「残念な事を伝えなければなりません。
先週、見えた心拍が見えなくなってしまいました。
稽留流産してしまっています。
心拍確認されてからの流産は比較的少ないんですが、
こういうことって稀にあるんですねよ」
遠くに先生の声を聴きながら…
震える手を押さえるようにギュッと握りしめていました。
心拍確認後の流産の確率は1%~5%?
思いがけない「稽留流産」という言葉。
私、また稽留流産したんだ。
あまりのショックに脳が処理しきれていないのか、何の感情もわいてこない。
ただ、先生の話を他人事のように聞いていました。
「8週目だと流産の確率は3%~5%。
9週目で2%~3%。
10週目になると1%程度と低いんですよ」
たった数%に私、また入ったってこと?
稽留流産はこれで2度目。
内診が終わり、待合室へ。
前回、稽留流産した時は、内診の時も診察が終わっても涙が止まらなかったのに。
なのに、何故か涙が出ない。
稽留流産したって、たった今言われたのに、涙が出てこない。
ただ、手の震えは止まらない。
稽留流産の手術説明のため、看護師さんに呼ばれ、診察室へ。
手術の予定表はびっしりと埋まっており、11日先までいっぱい。
唯一、空いているのは翌日の午前8時のみ。
あまり遅いのはすすめられませんと言われ、流産手術は翌日に決定。
となると、流産手術の前処理であるラミセル挿入は前日の今日?!
結局、夕方にラミセルを挿入することになり、一旦、病院を離れることに。
2度とも心拍確認後の流産…
何で?突然の流産、流れ作業のように流産手術へ進んでく
一旦、病院を出たのは13時。
すぐに、主人へ電話を入れました。
遅い連絡は不妊治療クリニック卒業のため、色々手続きがあるのだと思っていた主人。
「あのね、赤ちゃん、ダメだった。また、稽留流産しちゃった」
そこまで言った途端、涙が溢れだし、人が行きかう中、座り込み号泣。
もう立つことも出来なくなってしまいました。
電話の向こうで、一生懸命に励ます主人。
悲しくて、申し訳なくて「ごめん」を繰り返していました。
今日、卒業するはずだったの。
なのに、稽留流産したって。
しかも、これからラミセルの挿入して、明日には流産手術。
何が起こっているのか、全然分からない。
気持ちが付いていかないのに、私を残してどんどん進んでいってしまう。
その後、ラミセルの挿入まで3時間あまり。
どこを彷徨ったのか、記憶がない。
病院に戻り、流産手術の前処理が終了。
渡されたのは、流産手術の同意書だった。
産婦人科の紹介書を貰うはずだったのに、流産手術の同意書に変わっていました。
喜びいっぱいだった朝の来院から、8時間で状況は一変。
たった8時間だけど、信じられないくらい長い長い1日でした。
ブログを通し、喜び、応援してくださった皆様へ感謝申し上げます。
今回もこのような結果に終わってしまい、残念でなりません。
何も手につかない日々でしたが、ようやく落ち着き、前を向く決心が出来ました。
また、がんばります!
いつか、諦めなければならない日が来るかもしれません。
でも、今はまだその時ではないと思っています。